読書や日常の感想文

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頭の中の文字起こし

春に不審者が増えるという噂を実感した話

先日、生まれて初めて道端で知らない人に絡まれました。

運が良いのか今までそういった経験もなくここまで生きてきて、道端で絡まれる事はドラマや漫画の中の出来事のように思っていました。

めちゃくちゃ怖かったです。

今回はその時の事を書いていきたいと思います。

 

不審者が襲いかかってきた

僕が自転車に乗って交差点で信号が青に変わるのを待っていた時、僕の近くで大柄な男性が同じように信号待ちをしていました。男性は落ち着きがなく、明らかに挙動不審でした。なので、僕は念のため、横断歩道の端の男性から離れた位置で待つことにしました。

ふらふらしている男性の近くで奥さんと思われる女性が度々「危ないよ」と声をかけていたので、酔っ払っていたのかもしれません。

 

信号が青になり僕が自転車を漕ぎ出した瞬間、それは起こりました。

「そこは自転車が走るとこじゃないだろうが、ゴラァ!!」

急に男性が僕の方に叫びながら凄い剣幕で迫ってきて、肩に掴みかかってきたんです。

男性の動きはそれほど早くもなく、のっそのっそと動きながらだったこともあり、僕はスーパー帰りの大荷物でふらふらしながらも、男の手をすり抜けて捕まらずに済みました。不思議なことに、その瞬間はすごく冷静で自分でも驚くほどに華麗な自転車捌きでした。多分、身の危険を感じてものすごく集中していたんだと思います。

男の手をすり抜けた後は猛スピードで逃げるわけでもなく、何故かいつもの漕ぐスピードでその場から離れ、背中の方で怒鳴っている男性とそれをなだめる女性の声をぼーっと聞きながら走っていました。幸い、男性が追いかけてくる気配もなく、徐々に叫び声も聞こえなくなっていきました。

 

その後、少し離れて一息ついたところで急に恐怖が襲ってきました。あの時捕まっていたら、バランスを崩して転んでいたら、僕はどうなっていたんだろう。そんな事ばかり頭に浮かんで、とにかく怖かったです。漫画なんかで怖い体験をした後に安心して腰が抜けるというシーンがあると思いますが、僕はそんな事あるわけないと思っていました。今なら腰が抜ける気持ちが分かります。そんな体験でした。

 

災難はもう一つあった

実はこの日の朝に、もう一つ災難があったんです。この日は本当に運が悪い日でした。

その日の朝、通勤電車で僕の近くに乗っていた乗客同士が喧嘩する場に遭遇してしまったんです。僕に被害は無かったのですが、単純に嫌な思いをしましたし、何かとばっちりを受けないかと冷や冷やしました。

その喧嘩は、ヘッドホンで大音量の音楽を聴いている若い男性とその音漏れを注意した男性の間で起きました。音漏れを注意されても無視し続ける若い男性が、何度も注意される事に遂にキレて言い合いになってしまったんです。

若い男性が「ヘッドホンで聴いてるだろうが!」とキレたのに対して、注意した男性は「音漏れがうるさいんだよ!!」と怒鳴り返し、今にも取っ組み合いが始まりそうでした。

僕は関わりたく無かったので読んでいた小説から目を離さずに心の中で「なんでも良いから2人とも落ち着いてくれ」と呟いていました。その張り詰めた空気のせいで、小説の内容が全く頭に入らず何度も同じ行を繰り返し読んでいました。

 

そんな時、救世主が現れました。

近くにいた年配のサラリーマンが喧嘩する2人の間に入って、若い男性に優しい声で諭すように言いました。

「音漏れは私にも聞こえてますよ。周りに迷惑だから次の駅で降りなさい。」

僕は、おじちゃん凄いと思いながらも、そんなこと言ったら逆上して暴れるかも知れないよ!と更に緊張しました。

その時、初めて横目で若い男性の顔をちらりと見たのですが、怒った顔でおじちゃんを睨みつけながらもなにも言い返さず、素直に次の駅で降りていきました。実はその若い男性は以前見た事があり、もっと先の駅で降りることも知っていたので、それをさせたおじちゃんを凄いと思いました。きっとおじちゃんには年長者の威厳というやつに溢れていたんでしょう。

とはいえ、朝から嫌なものをみてモヤモヤしました。そんな時、一緒に通勤していた妻がその出来事に対して、「絶対音漏れしないヘッドホンができたら良いのにね」と何気なく言った言葉に、なるほど、そんな考え方もあるのかと感心し、ちょっとモヤモヤが晴れました。

 

最後に

やっぱり春になると変な人が増えると言うのは本当なのかも知れませんね。科学的に実証されていることではないと思いますが、今回の出来事でそれを実感してしまいました。

できれば2度と経験したくありませんが、とにかく周りをよく見て、少しでも怪しいと思った人がいた場合は近づかない事が1番ですね。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。