読書や日常の感想文

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頭の中の文字起こし

同期の話とペッパー君

今回は同期の社員について書きます。

もう何年も前になりますが、僕には同期の社員がいて、男女1人ずつで2人いたのですが、2人ともほぼ同時期に辞めてしまいました。辞めた理由は、1人は仕事内容や給料に関する不満、もう1人は上司との人間関係でした。

男2人、女1人の組み合わせってのは中々良いバランスで、僕達3人の仲は良かったと思います。

でも、今思えば入社した瞬間からみんな辞めてしまう事は決定していたように思います。

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A君について

男性の同期(A君)は僕より1つ年上の大卒で、僕と同じ設計開発を希望して入社してきたのですが、僕の方が専攻していた分野がより設計開発に近いという事で、A君は何故か工場の製造ラインに配属となりました。設計をやりたいなら商品を熟知する必要があるという理屈での決定らしいですが、A君はこの時点から会社に不満を募らせるようになりました。

僕は本社勤務となったのでA君とは1ヶ月に一度会う程度でしたが、その都度お互いの近況を伝えたり、愚痴を言い合ったりとなんだかんだ仲良くやっていました。しかし、会う度にA君の会社の愚痴は多くなり、どんどん不貞腐れていきました。

そして入社して1年が経った頃、A君は大きくなった不満が爆発して上司に仕事を辞めると言いました。しかし、この話を聞いた人事担当は本社の技術研究部署に異動させるからもう少し頑張ってみないか、と引き止め、これをA君が承諾した事で僕達3人は晴れて本社勤務となりました。

 

Bさんについて

女性の同期(Bさん)は僕より3つ年上の院卒でした。なんでも有名な理系大学院を卒業したとかで頭が良く、なんでこの会社に入社したの?、とよく話したのを覚えています。面接で担当してくれた女性社員に憧れてそのまま入社を決めたらしく、気が強くて、決めた事は突き通す、そんな芯のある性格でした。

Bさんは院で学んだ知識を期待されて技術研究の部署に配属されました(後にA君が異動してきた部署)。この部署は憧れの社員(憧れ先輩)が仕切っている部署なので、Bさんは満足していました。

しかし、Bさんは憧れ先輩の補佐役の社員(補佐先輩)と全く反りが合わず、全てが順調とは言えませんでした。

印象的だったのが、定時を数分過ぎた後に補佐先輩がBさんに指示した内容が、Bさんにとって理解し難いものだったらしく、「定時を過ぎましたので、今は私のプライベートな時間です!干渉してこないでください!」とBさんがキレたことです。

確か、外出先から帰るときの帰り方についての話だったと思いますが、僕は「Bさんやるなぁ」と部外者である事をいいことにその様子を楽しく見ていました。

 

2人が辞めるまで

ここから2人が辞めるまでは早かったです。きっかけは、憧れ先輩が結婚を機に退職したことです。これにはBさんもショックで、急激にモチベーションが下がったことは目に見えて分かりました。そして、これによって補佐先輩が部署のトップになった事が更に状況を悪化させました。

丁度この頃に異動となったA君はこの環境の中に入ることになったわけです。毎日いがみ合うBさんと補佐先輩、不貞腐れ気味のA君、2人の愚痴を聞く僕。変な話ですが、この頃僕らは1番仲が良かったかもしれません。

もちろんこの状態は長く続きませんでした。

丁度僕らが入社3年目に差し掛かろうとした時、Bさんが辞めました。それに刺激されたA君は俺も辞めるぞと違う方向にやる気を出すようになります。そこからA君の勤務態度は急激に悪くなり、補佐先輩は手がつけられないと指導を放棄し、いつのまにかA君は有給消化に入って辞めてしまいました。A君は最後に「この会社で俺の人生は狂った」と言い残して去っていきました。

 

ですが、

「A君!狂ったのは君達が辞めた後の僕の仕事環境だよ!!」と僕は言いたいです。

2人が辞めた後、補佐先輩の部署は1人になってしまい、その結果、補佐先輩は僕に執拗に関わってくるようになったんです。実は、補佐先輩は以前ブログに書いたある処分で会社から姿を消した社員です。この環境の変化は僕の後輩達にも影響があり、結果2人とも辞めてしまいました。

こうなってくると、僕の周りは人が辞めるという嫌な噂が囁かれるようになっていました。極め付けに、補佐先輩も辞めてしまったので、上司達は茶化して「もう辞めさせるなよ」と言い出すほどです。

周りが辞めてしまうので、今ではこの話をする相手もいません。同期がいた頃が懐かしいです。やっぱり、同期はいる方が良いですね。

 

最後に

最近、地方への出張で泊まったビジネスホテルのロビーにペッパー君を見つけました。コロナ禍で宿泊客がいない中、誰もいないロビーで1人喋り続けていました。

「誰かー、僕とお話ししませんかー?」

なんだかすごく寂しそうで、しかも少し僕と重なってちょっと同情しました。

 

何年も今の状況なのでもう慣れていますが、たまにこうやってこの話を誰かに話したくなります。今はこの話が本当に通じる人が周りにいないので、僕もペッパー君と同じ状況なんでしょうね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。